16話  「ホワイトドール」  ◆caxMcNfNrg


「これ・・・髭のない、ホワイトドール?」
 それが、支給された機体に対する少女の感想だった。
白を基調とした色の機械人形・・・ホワイトドール。
機体の姿形こそ、彼女の知識にあるものとは違うが、
それは少女のよく知る黒歴史の遺産と酷似していた・・・

 数十分後、素早く操縦法をマスターしたソシエは、
南北に走る道路の上空を、南へと向けて下っていた。
(他の人たちと・・・皆と力を合わせれば、あんな化物でも倒せる!)
 そう、それに、こちらにはホワイトドールがあるのだ。
「髭が無くったって、ホワイトドールはホワイトドールよ!」


 少女は知らない。その機械人形は黒の暦に記されているような物ではないという事を。





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【ソシエ・ハイム 搭乗機体:機鋼戦士ドスハード(戦国魔神ゴーショーグン)
 パイロット状況:良好(機体がガンダム系だと勘違いしています)
 機体状況:良好(AIは取り外され、コクピットが設置されています)
 現在位置:E-5空中を南下中
 第一行動方針:仲間を集める
 最終行動方針:主催者を倒す】

【時刻 12:30】


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