Scenario IF 1話(37話 another side) 「ミュージックスタート!」 ◆T6.9oUERyk
「いい天気だぜ、絶好のライブ日和だ・・・」
巨人の肩に乗った青年は、立ち並ぶ木々の梢を見下ろしながらギターをかき鳴らす。
激しく、情熱的な歌声が周囲に木霊し、静寂な森は一転して生命の息吹に彩られた。
熱唱すること数分。
肩の上で一曲歌い終えた青年は、ふと隣にある巨人の頭部を見つめる。
「うん・・・?お前もオレの歌が気に入ったか?」
しばし見つめ・・・やがて青年は破顔。
「そうかそうか、やっぱり観客がいると歌い甲斐があるな。」
何やら満足げに何度もウンウンと頷いている。
傍目から見ると、かなり危ない光景である。
やがて青年は巨人の肩で仰向けに寝転がり、
「まったく、こんなに天気がいいのに・・・ツマンネエこと考えやがってッ!」
瞬く間に不機嫌そうに顔をしかめる。
「殺し合い・・・たぁ」
寝転がったまま黙考すること十数分。
「やめたっやめたっ!」
いきなり勢い良く起き上がり
「考えたって何もはじまりゃしねぇ。」
言いながら巨人の首元・コクピットに乗り込む。
「ったく、殺し合いなんざ下らねぇぜ!」
内部のスパイラルフローに跨り、計器をチェック。動力始動。
スロットルを握る熱気バサラの腕と連動するように白の巨人は足を踏み出し
「いくぜぇ、相棒!この箱庭にオレのサウンドを響かせてやる!!」
その叫びに答えたかの如く
第一歩を踏みしめた瞬間、エルガイムの首が僅かに上下した。
【熱気バサラ 登場機体:エルガイム(重戦機エルガイム)
現在位置:G-3 森
パイロット状態:良好
機体状態:良好
第一行動指針:殺し合いなんざ下らねぇぜ!オレの歌を聴けー!!
最終行動指針:この箱庭にオレのサウンドを響かせてやる!】
【初日 13:30】